ユマニチュード|人とのかかわりあいの原点|認知症ケア

ユマニチュードという言葉を聞いたことがありますか?

ユマニチュードとは『認知症の方との接し方の方法』として、多くの介護関係者の間で注目されている介護技術です。

≪ユマニチュードの基本概念≫

  • 人がどのような状態になったとしても人としてちゃんと接することが最も大切なことであると考えること

例え、『寝たきりになっても、また、認知症になっても、その方の意思と気持ちをできるだけ尊重して接することが大切』であるとユマニチュードは考えています。

≪ユマニチュードについて≫

ユマニチュードとは 基本理念 接し方
認知症の方との接し方の方法 人がどのような状態になったとしても人としてちゃんと接することが最も大切なことであると考えること 寝たきりになっても、また、認知症になっても、その方の意思と気持ちをできるだけ尊重して接することが大切

人はユマニチュードのような接し方をされることにより、自分の中に生きる希望と目標を見つけることがでる。

そして、それによって前へと進んで行けるエネルギーが身体の中から出てくる。

このように、『ユマニチュードには人を前向きにさせる力』があるのではないかと管理人tsubameは思っています。

ユマニチュードの基本動作

ユマニチュードは介護現場や医療現場で活躍している介護技術の一つですが、ユマニチュードの基本となる動きは4つあるといわれています。

≪ユマニチュードの基本の動き≫

  • 見る
  • 話す
  • 触れる
  • 立つ

基本の4つの動作を組み合わせながら、ユマニチュードでは要介護者の方と接していきます。

ユマニチュードの方法

ユマニチュードの技術を開発されたのはイヴ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティ氏です。

イヴ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティ氏がユマニチュードについての解説をしておられるDVDの一部を紹介した動画をご紹介したいと思います。

↓ユマニチュードDVDより

高齢者施設で働いて分かったこと

管理人tsubameは介護現施設で働いているうちに分かったことがあります。

それは何かというと『高齢になり寝たきりや認知症になってしまうと自分自身に自信がなくなってしまうのではないか』ということです。

皆さんは、寝たきりの方・ほとんど話さなくなったように見える方・話しかけても全く反応がない方に接してこられたことがあるでしょうか?

もし、接したことがある方はご存知だと思いますが、『話しかけても反応がない方と接すると、その方は何を考えているのだろう』と思うと思います。

実際に管理人tsubameも話しかけても反応がない方と接したときには、『この方は私の声が聞こえているのだろうか』と思ってしまいます。

しかし、そのような方に何度も話しかけていると、あるとき突然、返事が返ってくることがあります。

返事といっても声で返事が返ってくることもあれば、手で返事が返ってくることもあります。

また、またなんとなく返事が返ってきているような感じがすることもあります。

以前にもお話ししたことがありますが、声をおかけして反応がない方でも、心ではちゃんと管理人tsubameのことを見ているといつも感じています。

▽以前お話しした記事はこちら

人間は年を取って身体の自由が利かなくなってくると、自信がなくなり何もしたくない、誰とも話したくなくなる、といった状態になるのではないかといつも感じています。

またそのような状態になると、そのような自分に接する人の態度が今までと違ってしまうことに愕然としてショックを受けるのだと思います。

そのようなショックを受けてしまった方は、心を閉ざさざるを得なくなってしまうのではないかといつも感じています。

高齢者の方の心の問題はいくつもあると思いますが、いまお話ししたことは高齢者の方の心の大きな問題点の一つであるように思います。

このような高齢者の方の心の問題を解決できる可能性がユマニチュードにあるのではないかと、ユマニチュードの基本理念を知って思うことができました。

認知症の高齢者との接し方

次にご紹介する動画は、北海道のテレビ局HTBさんが制作されている「シリーズ老いるショック」の番組です。

この番組では、ユマニチュードを取り入れた介護施設の取り組みを紹介していました。

↓シリーズ老いるショックより

先ほどお話ししたように、ユマニチュードは見る・話す・触れる・立つの4つの動作が基本になります。

この動画から、4つの動作とりいれてた介護とともに、「人として思いやりをもって人と接することが一番大切」であることが伝ってきました。

人として大事なこと

人は相手が自分の思い道理に動いてくれないと、イライラしたり怒ったりしがちです。

しかし、その感情をぶつけらる方にとっては、『わざとしているわけではなく、仕方がなくそのような状態になっていることがほとんどである』と思います。

周りの人から、できないことを要求されて、できなかったら怒られる…。

人からこのように接しられると、人はその人に対して心を閉ざさざるを得なくなると思います。

ユマニチュードはこのような一方的な関りではなく、介護を必要としている方ができることをお手伝いしていく介護方法なのですね。

ユマニチュードは介護現場で注目される介護技術ですが、介護施設で注目されるようになった理由は以上のような理由があるからなのだと思いました。

私も『相手の方に自分がして欲しいことを要求するのではなく、相手の方ができることをお手伝いしていくユマニチュードの考え』をもって人と接していきたいと思っています。

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