介護食|きざみ食・軟菜食など分かりやすく解説|刻み食

高齢者の方に必要な介護食には、どのような種類があるのでしょうか?

介護食の料理形態と見てみると、介護食は一般的に、常食(じょうしょく)を含む5種類に分類されています。

※常食とは普通の人が食べる料理のこと

≪介護食の一般的な分類≫

  1. 常食
  2. 一口大食
  3. 刻み食
  4. 軟菜食
  5. ソフト食
  6. ミキサー食

常食


引用:http://www.lifecaredesign.co.jp/quality/care/

常食(じょうしょく)とは『健康な方が食べる料理』のことです。

介護施設では、介護食が必要ない方もおられます。

介護食が必要ない方が常食を食べられます。

私が働いていた介護施設では、常食を食べられる方の割合は45%~80%くらいでした。

特別養護老人ホーム(特養)は介護度が大きい方が多く入居されているので、刻み食・軟菜食・ソフト食など介護食の方が多かったです。

有料老人ホームでは、介護度が少ない方が多いので、常食を食べられる方の割合が多い傾向があります。

上のご紹介している画像の常食は、ライフケアデザインさんの常食になります。

ライフケアデザインさんは1999年に設立された会社ですが、介護施設を解説されたのは2016年と最近のことです。

(なぜ設立されてから17年もたってから第一号目の介護施設ができたのかはまた後日ご紹介できればと思っています。)

ちなみに、ライフケアデザインさんはソニ―のグループ企業です。

いま管理人tsubameが最も注目している介護施設の一つになります。

一口大食

引用:http://sunlife-mai.co.jp/seikatsu/

一口大食とは『常食を食べやすい大きさに切った料理』になります。

一口大は、口を大きく開けられない方や咀嚼力が低下した方に合わせた介護食です。

上の画像の一口大は、新潟市にある介護付有料老人ホーム・サンライフ舞さんの一口大食です。

とてもおいしそうですね。

食器はメラミン食器かなと思います。

メラミンとは耐久性のあるプラスチックの一種になります。

メラミン食器は丈夫なので、医療・介護用や子供用として広く使われている食器です。

お盆には、もしかしたらすべり止めがついているかも知れません。

介護施設では安全対策のためにお盆にすべり止めがついているのが一般的です。

メラミン食器など介護食器を詳しる知りたい方は介護食器の選び方・使い方|おすすめの自助食器・コップ・お皿とはを参考にしえてみてください。

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刻み食

引用:http://www.nanroukai.or.jp/departments/nutrition/event/

刻み食とは『一口大食よりも小さく刻んだ介護食』のことです。

刻み食は刻む大きさによって呼び名が変わります。

例えば、刻み食でも「少し大きめの荒刻み食」「普通の大きさの刻み食」「みじん切りくらいの大きさの細刻み食や極刻み食」などがあります。

≪きざみ食の種類≫

  • あらきざみ食
  • きざみ食
  • 細きざみ食
  • 極きざみ食
  • など…

刻み食の呼び方や刻みの大きさは各施設によって異なっており、統一されていないのが現状です。

上の画像の刻み食は和歌山県にある紀和病院さんの刻み食。

<メニュー>
・さくら寿司(かに雑炊)
・ 鮭の西京焼き
・ 煮物(南瓜・茄子)
・ 土佐和え(ほうれん草・人参)
・ さくらババロア

刻み食を上手にきれいに作るのはとても手間がかかるのですが、こちらの刻み食はほんとに上手にできています。

ちなみに、管理人tsubameは正直に言うと、刻み食はちょっと遠慮したい料理なのですが、こちらの刻み食は食べてみたいと思いました。

きざみ食が苦手な理由は、きざみ食はできた料理を刻むため衛生的にあまり良くないと思うからです

この刻み食で使われている食器もたぶんメラミン食器かなと思います。

茶碗が黒いのに気が付かれた方もいると思います。

黒い食器は白内障や目の良くない方に適している食器といわれています。

介護施設で働いていると、このようなことも教えらます。

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軟菜食

引用:http://www.chp.toyonaka.osaka.jp/section/nutritional_care/recipe/meat/010_2.html

軟菜食とは『主に野菜に熱を加えて柔らかくした料理』になります。

かむ力が弱くなると、硬い料理が食べにくくなります。

そのような方に、軟菜食を提供します。

例えば、常食のメニューで生野菜のサラダがあったとします。

生野菜は繊維が強く硬いので、高齢者の方の中にはマナ野菜を食べることが困難な方もおられます。

このようなときに、生野菜に熱を加えて柔らかくしたもの=軟菜を提供します。

ただ、レタスなど生野菜の中には熱を加えても柔らかくならないものがあります。

レタスなどが常食で提供されるときは、軟菜食ではレタスの代わりに熱を加えたダイコンやキュウリなどを提供します。

軟菜食に向く野菜を知りたいときは介護食・嚥下食におすすめの野菜|キャベツ・ピーマン・ブロッコリー|献立を参考にしてみてください。

軟菜食には野菜の料理以外にも、肉や魚料理もあります。

軟菜食の肉料理では主にミンチを使い、魚料理の場合は身の柔らかい魚を使った煮物や蒸し料理を提供します。

ご紹介した画像の軟菜食は、大阪府にある市立豊中病院さんの軟菜食になります。

軟菜食は作るのが難しいのですが、難しい軟菜食をとてもおいしそうに作られる市立豊中病院さんは、すごいと思いました。

軟菜食と刻み食

食べ物は噛むことによって、唾液でまとまり飲み込みやすくなる性質があります。

反対にいうと、あまり噛まないと、まとまりがなく飲みこむことになります。

刻み食は物をかむ力が弱くなった方向けの料理形態なので、あまり噛まずに飲み込むことができます。

あまり刻み食を噛まずに飲みこむと、刻み食を唾液でまとめることができません。

なので、まとまっていない刻み食を飲みこむとき、刻み食の一部が気管に入る(誤嚥の)恐れがあることが分かってきました。

誤嚥(ごえん)とは『食べ物などを飲みこむとき気管や肺にものが入ること』をいいます。

誤嚥をすると誤嚥性肺炎につながるので、高齢者は誤嚥は避けなければならないといわれてます。

このような事情から、きざみ食は誤嚥につながるのではないかということで、きざみ食の代わりに軟菜食を提供している介護施設も出てきています。

↓誤嚥についての記事はこちら

兆候は?誤嚥性肺炎の観察項目とは|高齢者と嚥下障害|介護食

↓軟菜食の一例


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軟菜食と凍結含浸法

最近では、料理を柔らかくする技術の発達により、料理の形を残したまま柔らかくすることができるようになりました。

例えば、凍結含浸法という方法があります。

凍結含浸法は食材を凍結させることで食材を柔らかくする技術のことで、いろいろな企業や老人ホームで凍結含浸法が利用されています。

↓凍結含浸法の記事はこちら

凍結含浸法・含浸凍結法|広島県が開発した介護食向け調理法

ソフト食

引用:http://www.keiaien.co.jp/odawara/odawarafood/

ソフト食とは『咀嚼力や嚥下力がかなり衰えた方のための食事形態で、食材をペースト状にしたあとに再成形した料理』になります。

食感は、ゼリーではなくクリームチーズケーキのような食感になります。

ソフト食の良さは、食材が一度ペーストされているので、消化に良く栄養を確実に摂取することができる点にあります。

また、ソフト食は見た目がきれいなので、食べる人の食欲を増進させる働きもあります。

ただ、ソフト食は柔らかく崩れやすいので、きれいに盛り付けるのがちょっと難しいです。

ご紹介した画像のソフト食は、見た目がとてもよくとてもおいしそうです。

こちらのソフト食は神奈川県小田原市にある慶愛園さんのソフト食です。

慶愛園さんは料理にとても力を入れられてりるようで、11食種の療養食献立に対応していました。

11種類も療養食献立がある介護施設は多くはないと思うので、すごいと思います。

↓ソフト食の関連記事

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ミキサー食

引用:http://www.keiaien.co.jp/odawara/odawarafood/

ミキサー食とは『食材をミキサーにかかて水分調節された再形成されていない料理形態』です。

ミキサー食は水のようにサラサラではなく、お好みソースのような粘度があります。

少し粘度(トロミ)がついていた方が飲み込みやすいので、とろみ調整剤などで粘土を調整します。

↓とろみ調整剤などの詳細はこちら

ペースト食作り方※とろみ剤や「まとめるこ」など使用|簡単介護食

ミキサー食は、ソフト食でも飲み込むことが困難な方に作られた介護食といえます。

なので、ミキサー食は、嚥下力や咀嚼力がかなり衰えた方でも飲み込みやすく食べやすい介護食といえます。

ご紹介した画像のミキサー食も、ソフト食でご紹介した慶愛園さんのミキサー食になります。

ミキサー食の盛り付けはとても難しいのですが、とても上手に盛り付けをされておられます。

ミキサー食は盛りつけが難しいのですが、きれいに盛り付けされてますね。

ミキサー食をきれいに盛り付けるには経験が必要になるので、慶愛園さんは、介護食にとても経験がある介護施設であることが分かります。

ところで、介護食にはミキサー食に似ている料理形態としてペースト食やムース食などがありますね。

ミキサー食とペースト食やムース食との違いが分からない方も多いと思います。

ミキサー食・ペースト食・ムース食などの違いが分からない…

このようなときはペースト食とは※ミキサー食・ソフト食・ムース食・ゼリー食との違いを参考にしてみてください。

ミキサー食などペースト食を家庭で作るのは大変です。

最近は、キューピーなどからペースト食も市販されてます。

ミキサー食やソフト食などがペースト食が必要になったときは、まずは、キューピーなどの市販品からお試ししてみるのがおすすめです。

↓キューピーの介護食の記事はこちら

キューピー介護食※区分4・区分3に相当するやさしい献立はこれ♪レトルト

介護食通販カタログの調べ方※キューピー・クリニコ・明治|レトルト

↓キューピーのミキサー食


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介護食の必要性

これまでにお話ししたように、嚥下機能や咀嚼機能が弱くなった方は、自分の身体の状態にあった料理(介護食)を食べる必要があります。

その理由には、主に3つの理由があります。

≪身体の状態にあった介護食を食べる必要性≫

  • 誤嚥(ごえん)を防ぐため
  • 窒息(ちっそく)を防ぐため
  • 消化不良を防ぐため

介護食の必要性① 誤嚥を防ぐため

介護食は『誤嚥を防ぐため』に必要な料理形態です。

誤嚥とは食べ物や飲み物が気管に入ってしまうこと』ですが、嚥下力(えんげりょく)が低下すると物をうまく飲み込めず誤嚥を起こしやすくなります。

※嚥下力(えんげりょく)とは物を飲みこむ力のこと
※ちなみに、誤飲(ごいん)とは食べ物でないものを飲みこむこと

誤嚥をして肺に物が入ると、誤嚥性肺炎になる危険性が高くなります。

高齢者の死亡要因の1位は肺炎ですが、肺炎のほとんどの要因が誤嚥による誤嚥性肺炎よるものといわれてます

このように、誤嚥は高齢者にとって命に係わることなので、誤嚥を防ぐために誤嚥をしにくい介護食が必要になるのですね。

↓誤嚥につていの記事はこちら

誤嚥性肺炎|自宅でできる3つの誤嚥対策とは|口腔ケア・食事前介護食

介護食の必要性② 窒息を防ぐため

高齢になると、嚥下力の低下とともに咀嚼力(そしゃく力)の低下もあげられます。

咀嚼力が低下すると、食べ物をあまり噛まずに丸のみすることも出てきます。

嚥下力の低下した高齢者が食べ物を丸呑みすると、嚥下力が弱くなっているので窒息する危険がとても高くなります。

このように、身体の機能に合わない料理を食べるのは、高齢者にとって危険なことがあるのですね。

そのため、咀嚼力(そしゃくりょく)が低下した高齢者でも食べやすいように、柔らかい介護食が発達してきました。

↓やわらか食・ペースト食の宅配はこちら

嚥下困難食※宅配サービスの探し方|やわらか食・ペースト食・介護食を自宅配達

介護食の必要性③ 消化不良を防ぐため

高齢になり咀嚼力が低下すると、あまり食べ物を噛まずに飲み込むようになることをお話ししました。

あまり噛まれていない食べ物は消化されにくく栄養の吸収も悪くなります。

この状態が続くと、高齢者の低栄養の原因にもなってしまいます。

※高齢者の低栄養とは『エネルギーの摂取量や、たんぱく質が足りない状態のこと』になります。

以前、100歳以上の方の元気の秘密を調べてみたことがあります。

100歳以上の方の元気の秘密には、『よく噛んで食べる』という共通点がありました。

昔から『よく噛んで食べることは大事』といわれてますが、本当のことなのだなと思いました。

100歳以上の方の元気の秘密が知りたい方は元気の秘密※100歳の健康法|食事・食べ物|100歳まで生きるをご覧になってみてください。

近年、高齢者の低栄養が取り上げられるようになりました。

高齢者が低栄養になる原因は、『高齢になり食べる量が減ったこと』や『咀嚼力の低下により食べ物を消化の悪い状態で飲み込むこと』が考えられています。

低栄養になると、健康を維持しにくくなってくるので、高齢者は特に低栄養に気をつける必要があります。

低栄養にならないために消化のいい料理を食べる必要があります。

いろいろな介護食が誕生した背景には、このような事情もあるのでしょうね。

↓低栄養を詳しく知りたい方はこちら

高齢者の低栄養の3つの原因とは|食べる量・噛む力・偏った食事|健康で長生き

 

介護食のまとめ

きざみ食や軟菜食など、いろいろな介護食をご紹介してきました。

≪いろいろな介護食≫

  • 常食
  • 一口大食
  • きざみ食
  • 軟菜食
  • ソフト食
  • ミキサー食

介護食には、ご紹介した介護食のほかにも、ゼリー食やムース食そして凍結含浸法と呼ばれる介護食などがあります。

また、おかゆやとろみを利用した調理方法なども、介護食と呼んで良いでしょう。

このように、いろいろな介護食が発達してきた理由は、『嚥下力や咀嚼力に合わせた介護食が必要であったから』なのですね。

歳をとり高齢になると飲み込む力、噛む力が弱くなってきます。

飲み込む力・噛む力が弱くなったときは、その方の身体の状態に合わせた介護食を提することが大事ということ分かりましたね。

ただ、身体に合わせた介護食、とくにミキサー食やソフト食を作るのは、時間的な問題や技術的な問題で難しいこともあると思います。

そのようなときは、介護食の市販品を利用しなが、無理のない介護食作りを行うのがおすすめです。

何ごとも無理をすると続かなくなるので、無理をせず、自分ができるところから介護食作りを行っていきましょう。

↓家庭でつくる介護食のおすすめのレシピ本を3冊ご紹介しています

介護食|おすすめのレシピ本

【追記】

このサイトには、介護食の市販品の記事もあります。

市販の介護食が気になるときは、以下の記事を参考にしてみてください。

↓市販の介護食の記事

冷凍弁当宅配サービス※高齢者の健康食・介護食|シニア一人暮らしのおかず

ペースト食通販|高齢者におすすめのおいしい介護食|おかゆなど・ソフト食

アマゾン介護食|キューピー・明治・森永・アサヒ・マルハニチロ|有名メーカー

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