認知症の方と上手にコミュニケーションを取れないと悩んでいる方へ

これからの日本では認知症の方が増えることが問題視されています。認知症の方が増えるとなぜ問題が出てくるのでしょうか。

認知症の方が増えると問題が発生する大きな要因の一つに、

  • 駄目と言っても聞かない
  • 会話が噛み合わない
  • 話しが伝わらない

など、認知症の方とコミュニケーションが取れない=コミュニケーションが取れないことによるトラブルが発生してしまうという問題があげられます。

今回はこのような特徴のある認知症の方とうまくコミュニケーションが取れる方法について考えて行きたいと思います。

認知症って何ですか?

「認知症という言葉を分かりやすく教えて下さい。」このように人から言われたとき、皆様は分かりやすく認知症という言葉の意味を説明できるでしょうか。

当管理人tsubameは普段、認知症の方と接しており、また認知症の症状、特徴についていろいろとWEBで調べたりしています。

そのようなtsubameですが、「認知症という言葉を分かりやすく教えて下さい。」と人から聞かれたときに、分かりやすく説明できる自信はありません。

病気と症状の違い

認知症とは病名のことであると認識されておられる方が多いかも知れませんが、認知症とは症状のことになります。

病名と症状がどのように違うのかと言いますと、簡単にいえば病名は原因特定されている病気のことであり、症状とは、病気の原因が特定されていない病気のことであるように思います。

例えば結核という病気の場合、非常に大雑把に言えば「結核菌が原因となり肺に影響を及ぼす病気」と言えます。

反対に、風邪などは病気と言えば言えますが、何が原因であるのか良く分からないことがほとんどではないでしょうか。風の症状はあるけど原因は分からない。

以上は一例ですが、病気と症状の違いをこのようにとらえて良いと思います。

認知症は症状のこと

先ほどお話ししましたように認知症とは症状のことになります。

現状では、認知症の原因はよくわかっておりません。ですので多くの研究機関が認知症の原因を研究しています。

余談になりますが、何事も問題を解決しようと思えば原因究明が大切であると思っています。

問題の解決とは原因に対処することですので、問題の解決を目指す場合にはその原因を究明する必要があります。

認知症も同様で認知症を解決するためには、認知症になる原因を解明する必要があります

では現在、認知症の原因は解明されているのでしょうか。

先ほどのお話しましたように現時点いおいて「認知症とは症状のことです」と定義されていますので、認知症の原因はまだよくわかっていないのが現状なのです。

認知症の特徴的な症状

認知症には様々に症状がありますが、その様々な症状の中にも多くの方に見られる特徴的な症状もあります。その特徴とは次のような症状が一つの例として挙げられます。

  • さっきご飯を食べたのに食べていないといったする
  • 散歩から帰って来たのに散歩に行っていないといったりする

人間が社会生活をする上で大切な事は他者とコミュニケーションを取ることです。他者とコミュニケーションが取れなくなったとき、その人はトラブルのない社会生活を送ることが難しいことは多くの方がご存知でしょう。

認知症の方は自分が認知症であると理解している方もいれば、自分が認知症であると理解していない方もいます。

自分が認知症であると理解していれば、他者とのコミュニケーションが取りにくくなっても、自分がなぜコミュニケーションがうまく行かないのかを理解できるかも知れません。

しかし自分が認知症であると理解していない方はトラブルの原因が自分の認知症にあるとは気が付かずに、なぜ自分の言うことが聞いてもらえないのかと一人で悩み苦しんでいます。

誰でも自分の思いを理解されない時には怒りやすくなると思います。これが以前は優しい人だったのに認知症になってから怒りっぽくなったと言われる理由ではないでしょうか。

この状態が進むと暴力をふるったりし始めることがあります。そうなると家族では面倒が見きれなくなり病院や介護施設に入ることになります。

この時に認知症の方はなぜ自分が病院や介護施設に入れられるのかが理解できていません。ですので病院や介護施設でもトラブルを起こし、身体拘束せざるを得ないと言うことにもつながります。

認知症の方との接し方

このようなトラブルを防ぐためにはどうすれば良いのでしょうか。

そのための一番良い方法はまず、認知症の方が何を言いたいのか理解しようと努めることだと思います。

認知症の方が言っていることが妄想と分かっていても、認知症の方にとっては事実ですのでまずはそれを認めてあげることです

例えばご飯を食べたのに食べてないと言ってきたら、それをみとめてあげることです。

そのようにして認知症の方の言っていることを認めてあげたら、今度は少し話題をそらすことをします。

例えばご飯を食べていないと言ってきたら「ご飯を食べていないの?」と言ってあげる。そして「ご飯を作るからテレビを見て待ていてね」と話題をそらす。

このようにして認知症の方の意識を別の話題へと誘導します。

テレビを見ている間に「先ほどの会話=ご飯を食べていないこと」を忘れてしまいますので認知症の方の気持ちを否定しないで妄想を忘れさせることができます。

この方法を初めて聞いた方は、認知症の方にとってかわいそうな対応であると捉えるかも知れません。

しかし認知症の方と接するとこの方法をとらざるを得ないことに気が付くと思います。

実際に私もこの方法を知った時には、ひどい対応であると思いましたが、実際に認知症の方と接するようになるとこの方法の有用性が分かって来ました。

と同時にこの方法が認知症の方の気持ちを傷つけにくい方法であるとも感じています。

認知症の方との接し方に悩んでいる方はこの方法を試してみてはいかがでしょうか。

きっと今までとは違ったコミュニケーションを認知症の方と取ることができるようになると思います。

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