2025年問題。医療と健康寿命と施設の関係はこうなる!

老人ホームと聞いて何を思い浮かべますか?

なんとなく介護が必要な老人が入る施設、というイメージかもしれませんね。

今でこそいろいろな種類の老人ホームが増えて来たので、昔のような暗いイメージを持つ人は少なくなってきました。

しかし20年くらい前までは老人ホームと言えば、

  • なんとなくふれてはいけない話題
  • あまり口に出してはいけない言葉

だったように覚えています。さらに時代をさかのぼれば、

  • 老人ホームに親を入れるのは親不孝者
  • 老人ホームは姥捨て山

と考えられていた時代でした。

ここに先ほどの老人ホームの事は口に出してはいけない、触れてはいけないという理由があるのかもしれません。

そのようなことですから今までは老人ホームのことを誰も話題にしていなかったので、老人ホームのことを関係者以外は知っていませんでした。

現在の老人ホームのイメージ

以前は触れてはいけなかったようなイメージの老人ホームでしたが、現在では老人ホームのイメージも徐々に明るくなって来ました。

なぜかというと日本人の平均寿命が延びてきて高齢者の数が増え介護施設の数が足りなくなってきたからです。

現在では老人ホームは高齢者の多くの方がお世話になるかもしれないというイメージになっています。

民間の老人ホームの参入

2025年に団塊の世代全員が後期高齢者(75歳以上)になる時には介護施設が足りなくなることが1990年代に予測されていました。

ですので政府は『高齢化の問題の解決=老人ホームを増やすこと』に取り組まなければならなかったのです。

その取り組みの一つが介護保険法の制定と、民間老人ホームの規制緩和でした。

この二つの施策により民間の介護施設の数は急増し、様々な種類の老人ホーム(介護施設)が誕生しています。

引用:https://www.homes.co.jp/cont/press/report/report_00155/

ハイクラスホテルのような老人ホームや、温泉付きの老人ホーム、料理を売りにしている施設や、医療を売りにしている施設など様々です。

これらの施設の多くは民間企業や医療法人が経営をしていますが、ご覧のように民間企業が運営する老人ホームが急激に増えて来ているのですね。

特にこの10年特にの間に、大企業の老人ホーム事業が活発化しています。

大企業が母体の介護施設を挙げてみると、ソニー、東京海上グループ、SOMPOグループ、パナソニック、NTT、電力会社、鉄道会社、積水ハウスなどたくさんあるのです。

2025年問題とは

先ほどにあげましたが、2025年問題とは団塊の世代が全員75歳(後期高齢者)以上になる年の事です。

なぜ団塊の世代が全員75歳(後期高齢者)以上になることが問題になるのでしょうか。

その原因の一つは団塊の世代の人口が他の世代に比べて極端に多いことがあげられます。

引用:http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2014np/

戦後のベビーブームに生まれた世代を団塊の世代と呼びますが、この時に生まれた世代は団塊と言われるように、その世代だけが塊のように、前後の世代と比べて多いのですね。

ですから、2025年に後期高齢者の人口が一気に増えることが問題にされています。

もう一つの問題は、健康寿命と平均寿命の差にあります。

引用:http://www.d1yk.co.jp/info_health/2017/03/post-35.html

平均寿命は聞いたことがあると思いますが、これは生まれてから死ぬまでの長さですね。

2017年の統計では、日本人の平均寿命は女性が87.14歳、男性が80.98歳になっています。

WHO(世界保健機関)は2000年に健康寿命というものを提唱しました。

その定義は、『健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間』とされています。

わかりやすく言えば『人の助けを借りないで生活できる期間』と言う事です。

さらに付け加えると介護や援助が必要ない寿命といえます。

平均寿命と健康寿命の問題

医療が発達したおかげで平均寿命と健康寿命の差が広がって来ています。

このことは人の一生において介護が必要な期間が延びてきていることにつながっています。

健康寿命のは女性で75歳、男性で72歳ですので、平均寿命と健康寿命の差を要介護支援期間としますと、要介護支援期間は男性で9年、女性で12年となります。

引用:http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/oldage/3.html

誰でも人生の終盤には平均10年前後は自分以外の人からの介護や支援が必要になるという事がわかります。

この要介護支援期間に団塊の世代が突入するのが2025年前後ですので、2025年問題は大問題という事です。

要介護者が増えるとどうなるの?

多くの人に介護や支援が必要になるという事は、介護保険の財源もより多くの金額が必要になってきます。

また介護施設の数も今のままでは足りなくなってくるので増やさないといけません。

そして介護職員の問題もあります。介護は人手がかかる仕事なのでヘルパーが今まで以上に必要になってくるのです。

しかし少子化や失業率の低下で介護職員不足になることが予想されています。

介護を取りまく環境をいろいろな角度から見てみると問題が山積みなのですね。

これが2025年問題は大問題。もう少し詳しく言うと2025年は大問題の始まりと言えるのです。